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2016年1月27日水曜日

アルカイダ系のジャイシュ・アル・イスラムがシリア「和平交渉」に参加

前回の投稿「シリア軍の空爆で、2013年ゴータでの化学兵器テロ攻撃の指揮者が死亡」は、ジャイシュ・アル・イスラム(イスラム軍)の司令官、ザハラン・アッルーシュに関するものだったが、同ジャイシュ・アル・イスラムの、ザハラン・アッルーシュの親族であるモハンメッド・アッルーシュが「和平協議」の反体制派の連合、高等交渉委員会(HNC)代表団の一人に指名された。


以下は2016年1月26日にグローバルリサーチに掲載されたステファン・レンドマンによる、
Al Qaeda Affiliate Jaish al-Islam Slated to Participate in Syrian “Peace Talks” を訳したものです。(アクセス:2016年1月26日)

*投稿題はタイトル訳

月曜日に、国連アラブ連盟共同特別代表のステファン・デミストゥーラは、期日を発表せずに、誰が参加するかを示唆した。知られているところでは、ジャイシュ・アル・イスラム(イスラム軍)を含む、米国とサウジアラビアに支援されたテロリストグループが参加する。

ジャイシュ・アル・イスラムはISISのように軍事活動を行う。同じように残酷で、2013年にシリアのグータでの化学兵器攻撃を行い、多数を殺害し、多くを負傷させた。この重大な犯罪は、アサド側によるものという誤った非難がなされた。

この組織以外に、米国とサウジに支援された、どのテロリスト団体が参加することになるかは、デミストゥーラがどの名前を挙げるかによるが、この状況は疑問を喚起せずには居られない。

もし和平交渉の一方が、シリアの破壊と、人民によって選ばれた政府を外部の勢力によって決められたものに挿げ替えることに従事し、シリア人民は、誰が彼らの指導者になるかについて意思表示することができないとしたら、この交渉が正当であるなどと言えるであろうか。

オバマと無法者同盟諸国が、シリアでの政権が取り替えられるまで、ISISや他のテロリスト団体を帝国の歩兵として使う終わりのない戦争を望んでいるときに、どうやって和平交渉が成功するであろうか。ジュネーブでの第一回と二回の和平協議は失敗に終わった。今回も、以前のものより成果が出るとは期待できない。デミストゥーラ自身、どう転んでも「道は険しく」、ほぼ、不可能な使命(ミッション・インポッシブル)であると認めている。

近距離交渉が計画されており、双方が直接対面するのではなく、西欧諸国がコントロールする国連の交渉者らが、シャトル外交による仲裁を行い、この過程が少なくとも6ヶ月は続くが、進展が困難な行き詰まり状態になった場合には、これよりもずっと早く終わることになる。

協議の最初の数週間は、人道支援の増加、ISISとの戦闘、そして、戦いを続けている選ばれたテロリスト団体との停戦交渉に焦点が置かれる。反アサド穏健派戦闘員は存在しないが、存在するという神話がずっと主張されてきた。デミストゥーラの主張する、米、サウジに支援されたテロリストと「戦闘の停止」の交渉ができるというのは、まったくの御伽噺に過ぎない。5年近くにもなるオバマの、終わる見通しのないテロ戦争自体が、そのことを物語っている。

シリア政府の代表団は、国連特使のバシャール・アル・ジャーファリが率いる。高等交渉委員会(HNC)と呼ばれる反政府連合は、イスラム軍の中心的なテロリストで、連続殺人魔のモハンメッド・アルーシュを、この連合の代表として指名した。この指名は、和平交渉が到着直後に頓挫することになる、と鋭い批判を受けた。

誰が、自分の喉もとにナイフをつきつけ、恐ろしい残虐行為を犯し、それをやめる兆候が全くなく、米国とサウジの最大の援助を受けているものと交渉することができるであろうか。

今までに書いたものの中で強調したことを繰り返すことになるが、戦争で破壊されたシリアに平和と安定が、すぐに回復される可能性は、事実上ゼロだ。